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Vision

2018.04.01

注文住宅の建築計画

「多様化と複雑化」。この2点が、特に対応を迫られるテーマです。

 

これまでは、モダン、ナチュラル、和風、北欧風といった、テイストの嗜好ありきで住まいを計画するお客様が圧倒的多数でした。それが最近では「ライフスタイルありきの住まいつくり」へと軸足がシフトしています。つまり、見た目も重視したいが、それ以上に「自分たちがどのような住まい方をしたいのか?」という暮らしそのものに重点をおく傾向が強くなっているのです。様々な社会的背景がその理由として考えられますが、家族それぞれが思い描いている具体的なライフスタイルを実現したいという希望が、より一層強くなっている潮流が、理由の一つです。

 

以前の家づくりには、他人の目を意識する要素も多分にありました。その最たる分かりやすい事例が応接間。敷地で条件が最も良い位置に応接間を配置する。ところがそれを使うのは年に数回。という実例は随所にありました。
一方現代に至っては、好条件の場所には、家族共通のリビングやそのつながりの空間を配置して、そこで思い思いで楽しむというスタイルが定着しています。そのスタイルが非常に多岐に渡り、明確にそのシーンを描いているお客様ほど、住まいの計画が個性豊かに進み、魅力的な間取りとなって現実化します。そこには他人の評価が介在している様子は見られません。

 

これは一つの事例に過ぎません。住まい方については百人百様。お客様から求められるご要望は、いつも新しいという前提で取り組んでいます。

 

デザインテイストについても様々なカテゴリーを混在させるケースも増え、コーディネートの手腕が特に求められる時代です。従来ながらの定型的なデザインテイストのみをお客様へ提供するという姿勢だけでは、時代の要請に応えられないという結論に至りました。当社では、約10年前からこのような時代を予見し、標準仕様という規則を廃止しました。建材の取り扱いが幅広くなり、その結果、建築計画自体も自由度の高いものへと大きく変貌を遂げました。